2018年3月25日日曜日

八ヶ岳 阿弥陀岳でまた遭難

八ヶ岳の阿弥陀岳で7人がザイルにつながって滑落遭難したという。また、こういう遭難が起きたのかと残念に思う。詳細については、彼等がきちんとした山岳会のメンバーであれば、遭難原因の調査報告書が後日出されるだろうから、それに委ねるしかない。

八ヶ岳連峰自体は、従来から、赤岳鉱泉の幕営地からの連峰各岳へのアプローチが良く、積雪期登山の入門コースとして知られている。特に阿弥陀岳は短時間での往復も可能な為、特に積雪期登山初心者が登る事が多いと思われる。
しかし、入門コースとは言え、阿弥陀岳でも2,800mを超える高山なのだ。然も積雪期となれば、難易度は上がる。

今回の遭難でメディアの報道が、どれ程正確かは不明だが、7人が一緒に滑落となれば、どんな編成でザイルを結び合っていたのか?まさか一本のザイルにプルージックなりでアンザイレンしていたのではなかろうから、編成への疑問が一つである。
そして次が7人のパーティなら、きちんと冬山登攀技術を身に付けている熟練者が少なくとも3人は必要と思われる。理由はアンザイレンする編成を、2、2、3と分けて、それぞれのパーティに熟練者1人入れ、難所はスタカットで安全に確保しながら進むべきだからだ。特に初心者がいる場合は必須であろう。

今回の遭難パーティが、山岳会所属でもなく、熟練者がパーティ人数に相応していなかったとしたら、人災と非難されても仕方あるまい。
山は慎重、熟達と言える人であっても、牙を剥いて命を奪いうる場所である事を再確認すべきだ。あの世界でも傑出した植村直己さんもデナリ(マッキンリー)山の白い悪魔に飲み込まれたのだから。

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