2011年9月9日金曜日

税という魔物〜この国の有り様〜

民主党の代表が代わった。
その過程は党内対立から脱却できず、反小沢派対小沢派の構図そのままの様相を呈していた。選挙前の下馬評では下位候補だった野田氏が決選投票で勝利したのだった。小沢アレルギーが反小沢グループをまとめさせたということだろう。こうした結果を受け、「破壊屋小沢」の本領を発揮し、党を割って出るかも知れないと思っていたが、今のところは静観を決めたのか、野田新代表が言った「ノーサイド」の中身を見定めているようだ。


しかし、そんな代表選のことなど、瑣末なことと云える。超長期に渡る経済不況と東北大震災と東電福島第一原発事故による更なる不況の追い打ちを受けるこの国の再生の道筋をどうつけていくのか、その事こそこの国に突き付けられている最大の問題なのだ。これまで積み重なった国の借金の膨大さを考えると、大震災が起きなくてもこの国の「再生」が如何に困難なことか容易に想像できるが、片麻痺に陥ったとも言える状況の中、「がんばろう!日本」というフレーズで簡単に前を向ける訳がない。


「復興増税」という財務省主導のカネ集めの政策で、国家公務員の待遇はそのままにして、過疎、超高齢化、貧困化した地方は、更に収奪の憂き目に遭うのだろう。今回首相になった野田氏は「増税」による復興財源確保を目指す意図を維持しているようだが、主要産業が第一次産業の地域は、ますます貧困化に拍車がかかり、個人の貧困化、階層化とともに、地域間の格差と階層化もより進むだろう。

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