2008年3月20日木曜日

国家の威信

今、中国は国家の威信を保つために必死ですね。農薬汚染ギョーザだけでなく、少数民族チベット系民族の反政府抗議行動への対処の仕方にも焦りが見えるようです。

ギョウザ事件では日本側の捜査では、どう考えても中国の工場以外で農薬が混入されたと見るには無理がありすぎるのにもかかわらず、自国(中国)で混入はないと当局者が言明している始末です。またチベット自治区ラサでの反政府抗議から暴動が発生している事でも、当局発表と外部へ漏れ出る情報とは、大きな差があります。この場合、信用できる情報はどちらであるかは、火を見るより明らかでしょう。もちろん当局ではなく、自ずと漏れ出てしまう情報の方が確度が高いですし、旅行者が撮影した映像からも軍隊による制圧が明らかです。

北京オリンピックを間近に控え、対外国に対して威信を保つ為の情報操作なのでしょうが、その事自体が威信を低下させ、国家としての信頼や品位を低下させ、逆効果だと言うことを学んでいないのでしょう。漢族を中心に据え、少数民族は付き従えという「中華思想」と一党独裁が招く醜悪な方法と言わざるを得ません。チベット問題は中国にとって、「獅子身中の虫」と言ってもいい内政問題ではありますが、国際的な注視の中で軟着陸をさせる術を中国中枢部が持てるかどうかでしょう。多分、無理だと思いますが‥

さて、日本はこういう場合、どうのような外交対策で問題を解いていくのでしょうか?様子見で行くのでしょうか?悩ましい状況には違いありませんが、日本政府も内政に課題山積で、しかも意志欠如のリーダーでは、事に対処する術はないのかもしれません。政治的凋落はますます加速して行くようです。

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