2008年9月6日土曜日

大相撲の末期症状

北京五輪の熱気が落ち着き始めた頃、大相撲で大麻汚染という事態が起きました。稽古に見せかけたリンチ傷害致死事件、朝青龍わがままし放題など、このところ大相撲では、取り組み以外の事柄で、衆目を集める事件が連発しています。その度に相撲協会が見せた対応は、時代錯誤的なものでしかありませんでした。

伝統技という事や「国技」と称してきていながら、その実施形態や経営形態は、すでに今の社会規範に対応することが出来なくなっているように思います。家族経営の相撲部屋、その親方衆で構成する相撲協会というのは、いわば現代の組織としては素人集団であり、お山の大将達の経営と言えます。

また外国人力士の不祥事が頻発する遠因は、相撲人気が減衰していた中で、国内から弟子を集められず、即席に国外から弟子集めをしてきたツケが出始めたとも見えますね。

スポーツと括るには興行的ショー的要素が強く、かと言ってショーに特化すると「相撲道」に恥じることになりかねません。とっくに相撲道なるものは、廃れてしまっているのでしょうけれど。とにかく曖昧な団体にしか見えません。

今回の麻薬汚染事件の対応で、笑ってしまう事があります。

世界アンチドーピング機関(WADA)が認定した国内唯一の検査機関である三菱化学メディエンスによる精密検査で、「大麻陽性反応」という結果が出たにもかかわらず、疑われている力士(露鵬)は「絶対に信用しない。信用できる病院でもう一度検査をしてもらいたい」と言ったそうです。笑っちゃいますね。

どこの病院で検体を取っても、ドーピング検査はその専門機関でしか出来ないって!(爆)しかも、親方すらもその弟子の言葉を信用するというのですからねぇ。。。そりゃ、力士にとって、生活の糧を得る仕事がなくなる瀬戸際なのですから、やってても、やってない!と言うでしょうよ。

この非科学的発想が未だに通用するのが相撲の世界ならば、それはまさに絶滅危惧種と言えなくもありません。

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