2007年9月30日日曜日

地に墜ちた「伝統」

大相撲の世界で不祥事が続いています。若花兄弟の血族争い、八百長疑惑、朝青龍仮病騒動、時津風部屋での入門数ヶ月の序の口力士のリンチ死亡事件などです。一連の事件を通して透けて見えてきたことは、「伝統」とか「国技」という驕りと閉鎖世界の中で「井の中の蛙」の日本相撲協会の体質でした。また協会は財団法人ということですが、相撲興行は営利行為ではないのでしょうかね?随分、大金が入っているようにも見えるのですが。

それにしても今回のリンチ事件は、名門と呼ばれる部屋での出来事です。「けいこ」と称して随分無茶な暴力行為が、「伝統」という名の下に相撲世界では当たり前のように行われているということが明らかになりました。亡くなった力士の親が解剖をしていなかったなら、事は明らかにならなかったのです。この事件によって、過去に亡くなった力士の中にも、同じような行為がなかったとは言えなくなったとも言えます。

また協会自体の事件に対する態度も、社会的常識とはかなり隔たったもので、その能力、機能に疑問を持たざるを得ません。公益法人でありながら、内向きの姿勢だけなのですからね。この調子で大相撲を覆う疑惑を晴らし、もしくは自浄していけるのでしょうか?残念ながら期待できないと思ってしまいます。

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