2005年12月2日金曜日

現代のドン・キホーテは。。。

  風車をみると、セルバンテスの「ドン・キホーテ」を、つい思い出す。騎士物語を読みふけり、一介の郷士に過ぎぬドン・キホーテが伝説の騎士を名乗り、従者サンチョ・パンサを従え、ロシナンテに跨り、既に騎士道がそぐわない世で、様々な奇行を繰り広げる物語だ。
 現代の風車をみて、彼はいかなる戦いをするのだろう。

 今、この国でも時代にそぐわない復古的な言動や行動をなす人々が台頭してきている。軍人戦死者だけを祭った場所を平然と参る輩や、自衛隊の国軍化を唱える輩、高校での「奉仕の義務化」、憲法改正等々。その意図は何かと、思うようなことが、闇の底から亡霊のように、表に出てきている。

 アフガニスタン侵略からイラク侵略へと続く戦乱の中、日本人拉致事件が起きた時、国会議員、特に首相、自民党の幹部、公明党の幹部の発言に、唖然とした事を思い出す。権力の座にある者達が率先して、拉致された人達へ非難の矛先を向けたのだった。その後の烏合の衆の大合唱は、まさに集団的いじめそのものの観を呈していたものだ。
「非国民」という亡霊そのものの言葉すら、踊っていた。

 志を持って行為を行った人に対する態度ではない。まさに、志なき者達の言動に他ならなかった。

 様々な価値観があって、それはそれで意味はある。しかし、他人の命を奪う行為を価値あるものとする人はいないだろう。命を奪う事を正当化してはならない。

 国家に対する誇りとは、強制されるものではなく、各人の心の奥から湧き出すものなのだ。自国民への優しさもない国に、どうして誇りが持てるというのであろうか。倫理に乏しく、誇りなきリーダー達を持つ国民は悲惨である。

 風車を巨人と見て戦ったドン・キホーテは、この国に何を見るのだろうか。。。

8 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

今のリーダー達は自分の生活しかみてないだろうな。

匿名 さんのコメント...

相変わらず難しい記事ですなぁ^^;

風車か~。
たくさんあるってことは、風力発電かな。。

kurohyge さんのコメント...

>Rayさんへ
人間は、元々自己中心的生き物やん。やから、それを自覚しとかんと、とんでもない事しでかす思うねんな。怒りも虚しいねんけど。。。

>さくらさんへ
難しかった?あちゃーー (^_^;
アホやから、そうなりますねん。。

そそ、風力発電用の風車です。羽根が回る姿は、優雅やねんけど。。。

匿名 さんのコメント...

むずぃ ドンキホーテって激安の殿堂の方を思い浮かべてしまう私って。。。。

憲法第九条のことかな?たしかにどっちがいいのかわからないよね。

拉致を発見したとき(法律が違っていたら)
こっちから先に発砲したら、戦争が始まったかもしれない。
拉致の人は助かる けど戦争が起きるかもしれない。

ほんっとどっちがいいのかわからない。

力を持つと 使ってみたくなるのが人間なのかなー
守るための力でも それは結局人殺しなんだよね

匿名 さんのコメント...

そう・・今、ドンキホーテなる者が登場すればいかなる事になりましょうか。
権力者と共に石をぶつ愚民の群れを思い浮かべてしまいます。自分たちが選んだ者たちに首を絞められていることにも気づかぬ民たちです。
賢き者を見出せる目を、優しき眼差しを受け止められる心を、腐敗の中から呼び起こすには・・

あっ!!ドンキホーテ登場!馬に乗るは、顔も知らぬが・・kuro..hyge..?

失礼(笑)笑いでごまかしてはいけませんでした。

匿名 さんのコメント...

風を受けてまわる風車の向うにこの世を映している画と言うことになるのでしょうね。
わ~~綺麗で終わってしまうな・・私なんぞは、と読ませて頂きながら、思ってしまいました。

匿名 さんのコメント...

こういう光景、日本人もあるんですね。
観光地にもなってるの?

リーダーは「倫理、誇り、自信、闘志」を持ってなるべきもの。でも、それらが国民に支持されないと、どこかの国のようになってしまいます。笑
一方で、上に立つ人間は、ある意味、「嫌われ者」じゃないと・・・とも思うのですが・・・

kurohyge さんのコメント...

>こうきさんへ
アハハ、そうだよね。激安王やもんねw

いろんな立場、考え方あるけど、安易に流れることだけは、嫌やなって、思てる、ってことかな。
激流に巻き込まれるのだけは、嫌やな。

>くるりさんへ
あはははははは! 笑いにするしか、仕方ないこともありますねぇ。
ちっこい声で言うても、詮無いことではありますがねw

>紫さんへ
そうですねぇ。その方が気楽なんでしょうけど。
ま、性分でww

>えみさんへ
阿蘇の外輪山に設置されてます。熊本市内からも遠望できるんですよ^^

リーダーの資質は、いろんなものがあるでしょうけど。。。ヒットラーの例もあるしね。
嫌われ者になる必要は分かります。でも、誰にとって?と言うことが判断の分かれ道かもとも。