2005年11月22日火曜日

有明海の残照


久しぶりに海を見に出た。陽はすでに落ちたところだったが、その残照が美しかった。
潮は干潮で有明海の遠浅の様子がよく分かる。

干潮の潟の向こうに見えるのは、島原半島。
一番高い山が普賢岳である。1991年6月3日に火砕流が発生して、多くの犠牲者を出した火山だ。
この山は江戸時代にも大きな災害を起こしてる。
この時は、噴火と共に眉山という前衛の山が崩落し、有明海に流れ込み、それが津波を起こし、熊本に
きな被害を出したそうだ。これは「島原大変、肥後迷惑」と言われ今に伝わる。 この遠浅の海だ。一旦津波が起これば、波は高くなるだろう。容易に想像できる。

今、 この海は困難な問題に直面している。ニュースなどでご存じの方も多いかも知れないが、諫早湾締め切りと干拓による影響の存否の問題だ。日本でも有数の干潟 の海である有明海が少しずつ変化を示している。アサリなどの貝類の減少、海苔の不作等、豊饒の海と呼ばれた姿からは、ほど遠い海の様相を見せている。

この変化は、単に諫早湾の締め切りだけに限らず、流れ込む河川がダムによって堰き止められ、海に必要な養分の補給が絶たれている事もあるのだろう。
それにしても、人間の浅知恵で大地を加工し、形を変えた結果が、これだ。

しかし、この美しい夕景と同じように、海は声高には語らない。。。沈黙の中でしか。。。

8 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

一言、、素晴らしく良い!のみ。

kurohyge さんのコメント...

>紫さんへ

あはは、ありがと^^
のみってのが、気になりますが。。。(笑)

匿名 さんのコメント...

海に落ちる夕日を見たいな。

kurohyge さんのコメント...

>れいさんへ
海に落ちる夕日か。静かな時間だよな。
思った時に、見に走れぇー

匿名 さんのコメント...

静かな風景が語る言葉を私どもが聞く耳を持たぬ存在になってしまったのは何故でありましょうか?
驕りあがった人間が気づいた時には、既に全てが崩壊したときなのか・・と言う不安が沸いてまいります。
滅びさった時に淘汰されて生まれてくるものがあるとしたら、その時を待つしかないのかと・・も。
声にならぬ声を聞く耳を持っておられる。その事を大事にされますように・・・・

匿名 さんのコメント...

夕陽が見えないのが残念だなぁ。

有明海のことは一時ニュースでよく取り上げられてたねぇ

私は、有明海産の海苔を見かけなくなって身近に感じたわぁ!?美味しかったのにぃ。。
また復活してほしいっすw

匿名 さんのコメント...

 とっても、綺麗な浜辺ですね。。。    実際,そこに立っているかのような・・・妄想wいや、感じがしてきますw。。
私の、ほっぺも夕日色に染まっている感じかなぁ。。。wそのぐらいに、とても、引き込まれるいい画像です。。
 素晴らしい感性に、だた・・拍手w

kurohyge さんのコメント...

>くるりさんへ
そのような言葉が当てはまるような者ではありません(^_^;
でも、自然の姿は好きです。
所詮、人間といえども、生態系の一部分に過ぎないと言う事でしょう。そのうち、自然からのしっぺ返しがあるのでは。。

>さくらさんへ
海苔の作り方が、2種類あってね。一つは干潮時に網を空気にさらすやり方。も一つは、海水につけたまま。
有明海は空気にさらす方式です。こっちの方が、水分を含んだ時、溶けにくい。お結びにはこっちがいいね。

>匿名さんへ
ありがとうございます。私の腕と言うより、その光景が良かったからに過ぎません。(^_^;

画像を見た人の感性だと思います。受け止める方の感性じゃないでしょうか?
あなたの感性に拍手です^^