2011年4月23日土曜日

差別はなくならない?〜原発事故とクレーン車事故〜

福島から県外へ避難した人達に対して、差別的行為が起きていると報じられています。まことしやかに囁かれる噂や伝聞を鵜呑みにしたり、無知による思い込み、もしくは倫理観の欠如によるのかも知れませんが、惨禍に遭った人達に対するこうした差別行為は、これまでも階層的差別やハンセン病などの患者、原爆被害者、水俣病患者などに対しても同じように起きてきましたし、今なお起きています。

どうしてこうも同じ事が繰り返されるのか。考える力を備えているとは言うものの、残念ながら人間は過去の教訓を学べないのかも知れません。

しかし、間違いはその度に正し続ける必要があります。

先日鹿沼市で起きたクレーン車による事故は、運転手がてんかん患者である事を隠して、運転手の仕事をしていたと報じられています。しかも抗てんかん薬も服用を忘れていたとか。しかも運転を職業としてはならないのに、クレーン運転手として働いていたようです。

正しい診断と投薬、そして規則正しい生活リズムなどの自己管理をきちんとしていれば、コントロール可能な病ですから、こうした事故も起きなかったはずです。
2002年の道路交通法の改正で、障害者に係る欠格事由が廃止され、「てんかん」についても絶対的欠格事由から安全運転に支障の有無を個別に判断する相対的欠格事由となっています。

この事故を起こした若者は守るべきルールを守っていなかった点については言語道断ですが、この事故によってルールを守っている多くの「てんかん患者」の人達への言われなき不当な扱いをひき起こさないようにしなければなりません。

日本てんかん協会の声明を下に掲載しました。


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