2011年4月28日木曜日

東電原発、原子炉燃料取り出し不可能かも〜衆院、決算行政監視委員会質疑を聞いて〜

是非、この委員会の質疑の模様を皆さんは聞くべきだと思います。視聴サイトは衆議院TVの2011年4月27日の「決算行政監視委員会」です。
東電や保安院、官邸会見などを見るより、よほど原発事故の実相が分かります。

この中で、日本の原発の安全管理が如何に穴だらけで、不十分だったのか、そして歴代の政権も現政権もそれらに気づかず?もしくは、黙認してきたという事や事業者、政府の役人の危機意識のなさがよくわかります。

また、政府監督の下に東電が作成した工程表というのは、全てが理想的に運良く進めばというだけの代物だと言うことです。つまり、予想はしていましたが、ほとんど絵に描いた餅であり、安全な最終処理に向けての途中までの行程にしか過ぎないものだという事です。

燃料棒を取り出し、安全に廃炉にするという最終処理は、現状から考えても、そんな甘いものではないと参考人に呼ばれた専門家自身が述べています。冷温停止状態に持ち込むと、その後は安全な最終処理までいくというものではなく、あくまで冷温停止は過程に過ぎず、最終処理までには更に解決できるかも分からない困難な事が待ち受けていると証言しています。数十年以上かかるか、もしくは困難かもしれないと。

福島原発の状態は、スリーマイルやチェルノブイリとも様相が違い、事故原発が4基もあり、もっと複雑困難なのだそうです。チェルノブイリ原発は「石棺化」されたが、これが失敗だという事も現在分かっているので、これも採用出来ず、最終処理法も現状では想像出来ないそうです。

最後に、原子力エネルギーの今後について、参考人の考えを聞かれていますが、参考人2人は理由の違いはありますが、利用を肯定する側、1人は世論次第ではと答えています。ただこの3人の参考人はすべて原子力関係の仕事、研究に携わっている人達ということは考慮すべき事です。つまり考え方が原子力以外に傾き難いということです。

また質問する議員側の問題として、現与党はもちろん、過去与党側だった人物がいかにも鬼の首を取ったかのように、今回の原発事故要素に無縁かのような発言は許されませんし、経産省、保安院、原子力安全委員会などの組織の有り様などを見直してこなかった事への責任も同様にあるはずです。

私は最悪想定時にuncontrollableなものは、使うべきではないと単純に思っています。しかも原子力はその影響が広範かつ深刻過ぎるものなのですから。

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